アトピー性皮膚炎・喘息・花粉症などのアレルギー性疾患は、本当に多くのご質問をいただきます。お子さまのかゆがっている姿や夜も寝られない息苦しくしている姿をみているのは、とてもつらいことですよね。
少しでも軽くしてあげたいのが親心です。あきらめずに一緒に少しずつ改善していきましょう。
アトピー性皮膚炎は、遺伝的な要因も大きいのです。しかし、アトピー素因を持っているからといって、すべての人に症状が出るかというとそういうわけではありません。アレルゲンがどれくらいの量なら体内に入っても大丈夫という量も人それぞれその時の体調にも大きく左右されます。
また、アレルゲンが特定されないことも多く、様々な要因が絡み合っているため、何か1つを気をつければいいというものではないことを理解しましょう。自分の体に負荷をかけない生活を心がけます。ママ育では、生活習慣、特に分子整合医学による栄養療法の観点から主にアプローチしていきますので、お薬を飲んでいるお子さまも並行して行っていけます。突然お薬の服用を中止することは、危険ですのでやめましょう。少しずつ減らしていくことを目標にしていきましょう。
症状
5歳 女児
アトピー性皮膚炎、喘息、卵アレルギー ※母親もアレルギー体質
(併用薬)抗アレルギー剤(内服) 保湿剤(外用)ステロイド未使用
カウンセリング概要
食生活、生活習慣の聞き取り、毛髪ミネラル検査よる
たんぱく質不足の可能性、亜鉛不足(毛髪検査結果より)、便秘の改善を目標とします
※病気の診断はいたしません。どんな栄養素が不足・過剰となっているかを判断します。
お薬卒業プログラム(概要)
特に、卵のような良質たんぱく質が食べられない場合、たんぱく質が不足することが多いです。また、アレルギーを悪化させる原因の一つに脂肪酸のアンバランスがあります。お肉の脂身やサラダ油、お菓子などに含まれるトランス脂肪酸やnー6系脂肪酸は、アレルギーを悪化させてしまいますので摂取を控えましょう。逆に、n―3系脂肪酸(青魚の脂や亜麻仁油)の脂肪酸は、アレルギーを抑えてくれるますので、積極的に取り入れましょう。
便秘、下痢などの腸内環境の悪化が、アレルギー性の疾患を引き起こすことが多々あります。便秘や下痢、過敏性腸症候群などの方は少しでも腸内環境を改善していくことが大切です。
1.食事の改善
- お菓子、ジュース、ジャンクフードを食べさせないようにしましょう。
- ま・ご・わ・や・さ・し・い 和食メニューにしましょう。
- 冷たいものを飲まない、食べないようにしましょう。
- 味噌などの発酵食品、お魚や豆腐などのたんぱく質、水溶性食物繊維をとるようにしましょう
2.サプリメント
- マルチビタミン&ミネラル
- 亜鉛(皮膚の修復を促してくれます)
- プロテイン(皮膚やホルモンを作るために必要です)
- ビタミンA(皮膚や粘膜の成長促進、抗酸化作用があります)
- グアガム (水溶性食物繊維で便秘を改善していきます)等から選択
3.生活習慣
- 睡眠をしっかりとりましょう
- アレルゲンをできるだけさける生活を心がけましょう
- 日光浴をしましょう(15~30分)
- ストレスをためないようにしましょう
- ホホバオイルなどでの、マッサージをしてあげましょう 保湿を心がけましょう
- 界面活性剤入りシャンプー、ボディーソープ、ハンドクリームは使わないようにしましょう
アトピー性皮膚炎、喘息などのお子さまは、夜も寝られないことが多くあります。睡眠は、体の修復とストレスを減らす意味からもとても大切になりますので、夜は早く寝て、お昼寝でもいいのでできるときに睡眠時間をとりましょう。
また、ストレスケアにはママの愛情を感じるうえでスキンシップは有効です。上質なオイルでボディーマッサージをしてあげることが、免疫力をあげることにもつながります。
そして、最後にママのケアが大切。食材に気をつけながら食事を作り、部屋を清潔にするためにこまめに掃除をする。どんなに疲れていてもお子さまの症状が出てしまうので夜も寝られない。このような状態が続くと知らず知らずのうちにママにもストレスがたまってきます。ママも、心がけてストレスケアをすることが大切です。
自分の時間を作り、自分の楽しめることをする。誰かに心のうちを聞いてもらう。ハーブティーを飲むなど、何でもいいですから、自分の心と体を休ませる時間を作りましょうね。ママが、幸せで輝いていることがお子さまの何よりの治療であると考えましょう。